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この先の人生は自分の足で生きていく

1 日前
読了時間: 4分

安定を捨て、早期退職を選択


現在、原田高裕(50代)さんはフリーのライフコーチ、ファシリテーターとして活動し、今年から地方自治体の人口減少対策として結婚支援活動にも携わっています。


こうした人生をスタートできたのは、50歳の時に選択した早期退職でした。


早期退職をきっかけにProject MINT第2期に参加した原田さん
早期退職をきっかけにProject MINT第2期に参加した原田さん

肩書という旨み


自分は会社の歯車で、いつか錆びついて取り換えられるまで、会社に動かされている。そんな思いを持ちながら原田さんはサラリーマンを続けていましたが、安定収入という旨みを捨てるほどの気概はなく、気づけば新卒で入った会社に30年勤め、管理職に就いていたそうです。


人生100年時代の歩き方


47歳の時、リンダ・グラットンが人生100年時代を提唱し、「この先の何十年をどう生きるのか」という問いが目の前に現れました。しかし、原田さんは会社から役割を与えられることに慣れ過ぎてしまっていて、自分の人生をデザインする力がなく、目の前の仕事をこなすことで、人生をどう生きるかという問いを見て見ぬふりをしていたそうです。


早期退職という選択


49歳の時、原田さんは脳の血管に未破裂型脳動脈瘤が見つかり、医者から動脈瘤が破裂していたら脳梗塞だったかもしれないと言われたそうです。手術で回復したものの、このことをきっかけに人生は突然終わるかもしれないと考えるようになり、会社から与えられた役割をこなすために多くの時間を費やしていることに疑問を持つようになりました。

その翌年、早期退職プランが発表され、原田さんは衝動的に早期退職に申し込みました。


早期退職選択後の気持ち


やりたいことが明確でないまま早期退職を選択したものの、退職日前日まで仕事に追われていたため先の過ごし方を考える余裕がなく、コロナ禍の最終出社日にほぼ無人のオフィスを出るとき、次を決めなちゃと焦ったそうです。


プログラムとの出会い


早期退職後はオンラインのセミナーの受講しながら、心理学や行動経済学を学ぶ中、Project MINTのセミナーでデザイン思考、システム思考、U理論など、人生を考えるためのツールがあることを知り、Project MINTの自己革新コースの受講を決めました。


「この歳から学び直して、何か得られるのか」——それが最大の迷いでした。若い人に混じって、自分が浮かないだろうか。今さら何かが変わるのだろうか。そんな思いを持ちながらプログラムの初日を迎えました。



プログラム期間中に起きたこと


クラスには20代から50代後半まで多様な方がいました。若い受講生が自分の悩みを真剣に打ち明け、みんなの話に耳を傾けるうち、いつのまにか自分も本音を話していました。年齢や肩書が関係ない場所が、こんなにも話しやすいのかと驚きました。


転機になったのは、自分のこれまでを振り返るセッションでした。原田さんは親との確執を言い訳にして、一生懸命になることから逃げてきたため自己肯定感が低いことに気づき、愕然としたそうです。そこで、MINTのコーチと相談して親に感謝と謝罪の手紙を出し、自分の気持ちを吐き出すと、自分には聴く力があるという点をようやく認められるようになりました。


管理職として過ごした年月は、数字や成果だけではありませんでした。人の話を聞き、迷う部下と向き合ってきた時間こそが、自分がいちばん力を注いできたことだったと気づきます。


見出したパーパス


正直に生きる気持ちを応援する

コースの終盤で、原田さんはそう言葉にしました。

現在は、「短パン、Tシャツで、渇きを満たす旅を続ける」にアップデートしました。



第二の人生を、自分で選ぶ


修了後の最初の一歩は、コーチングを学び始めたことでした。資格取得の勉強を進め、まずは知人を相手にセッションを重ねていきます。クライアントが自分の話をしながら、本当にやりたいことに気づいていく瞬間に立ち会えることに喜びとやりがいを感じるようになります。


並行して、早期退職者のコミュニティでファシリテーターを務めていました。そこで知り合った地域で活動しているメンバーから刺激を受け、現在はフリーのコーチとして活動しながら、茨城県八千代町で、人口減少対策として結婚支援活動に携わっています。


「会社員時代の経験は、何ひとつ無駄になっていません」と原田さんは言います。組織の中で人と向き合ってきた年月があるからこそ、同じような立場の人の話が分かる。かつて肩書を手放して感じた喪失感さえ、今は誰かの気持ちを理解する材料になっています。



今も、迷いながら


収入は会社員時代とは違います。事業として安定させるにはまだ時間がかかる。それでも「何のために時間を使うか」を自分で決められることの方が、今の自分には大きいです。


早期退職からパーパスを見出した修了生の原田さん
早期退職からパーパスを見出した修了生の原田さん

同じ場所にいる、あなたへ


「早期退職は、終わりだと思っていました。でも実際には、これまで会社に預けていた『自分は何者か』という問いを、自分の手に取り戻す入り口でした。まだ何十年もあります。決めるのは自分です。

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